ソニーが「人間型ロボット」を発表(2000年11月22日、朝日新聞)

片足でダンス、キック

人間型の小型ロボット「SDR-3X」
パラパラ・ダンス

ソニーは2000年11月21日、二本の足で歩行ができ、ダンスも踊れる人間型の小型ロボット「SDR-3X」を発表した。全身二十四か所の関節を新開発の制御装置を使って一括統御するため、歩いたり向きを変えるだけでなく、片足でバランスをとったり、アップテンポのパラパラ・ダンスを踊るといった、より人間に近い動作もできる。

人間の「遊び相手」
ソニーのロボット犬「アイボ」と同じ規格

ロボットは身長50センチ、重量は5キロ。ソニーが発売したロボット犬「アイボ」と同様に、人間の「遊び相手」として開発され、基本的な制御技術もアイボと同じ規格を使った。

人間の肉声を認識
カメラで画像を認識

歩くなどの動作だけでなく、人間の肉声を認識したり、頭部のカメラで画像を認識する機能も備えており、例えばロボットの周囲に転がっている複数のボールの中から「黄色いボールを蹴って」と命令すると、黄色のボールを自分で選び出し、片足で蹴るといった芸当もこなす。

コストダウンや実用技術の確立に全力
小型乗用車一台分くらいの値段

ソニーは「生き物の形をしたロボットは、この十年間で現在のパソコン産業より大きな産業に発展する」と期待しており、人間型ロボットも製品化に向けてコストダウンや実用技術の確立に全力を挙げている。発売時期や具体的な価格は未定だが、「小型乗用車一台分くらいの値段に収まる」(土井利忠上席常務)と説明している。

二足歩行型のロボット
メーカー間の開発競争

二足歩行型のロボットは、ほかにも本田技研工業が2000年11月20日に「ASIMO」(アシモ)を発表しており、メーカー間の開発競争も過熱化しそうだ。

喜び悲しみ映像表現 友達みたいな韓国ロボ(2001年5月27日、読売新聞)

韓国科学技術院の人間型ロボット「アミ(AMI)」

韓国の研究機関、韓国科学技術院が開発した人間型ロボット「アミ(AMI)」が発表された。人間に近い手足の動きに加え、感情表現の機能まで取り入れ、「人間らしいロボットだ」と話題を集めている。

人工知能・メディア・革新的人間ロボット
フランス語で「友達」を意味

アミの語源は「人工知能・メディア・革新的人間ロボット」の英語の頭文字。フランス語では「友達」を意味し、人間が親しめる存在になることへの願いが込められている。

超音波や赤外線センサーで障害物察知
センサー内蔵の指

身長約155センチ・メートル、体重100キロ・グラム。二つのカメラが目の役割を果たし、対象物の存在や距離を探知する。超音波や赤外線センサーで障害物を避けながら移動することも可能だ。指にもセンサーが内蔵され、単純な構造物をつかめるようになっている。

喜びや悲しみ、落胆などの感情表現
映像を通した表現

胸には液晶スクリーンがあり、喜びや悲しみ、落胆などの感情を色や映像で表現。音声認識、発声機能もあり、人間とあいさつできる。従来の人間型ロボットは、顔に筋肉を入れて動かすことで感情を表していたが、映像を通した表現は新しい試みだ。

人間型ロボットの開発
ホンダの「ASIMO(アシモ)」

人間型ロボットの開発はこれまで日本が先行し、2000年11月に発表されたホンダの「ASIMO(アシモ)」が代表的存在とされている。韓国科学技術院は1997年から人間型ロボットの開発を始め、今回初めて完成させた。研究開発費は約3億ウォン(約2800万円)、商品化した場合の単価は5000万ウォン(約460万円)。

人とコミュニケーションし、サービスするメディア
低コスト化

開発を担当した梁玄承教授は、「日本と比べて企業の投資が少ないというハンデはあるが、研究水準ではひけを取らない」と強調。「人間型ロボットは産業用機械ではなく、人とコミュニケーションし、サービスするメディアだ。今後、低コスト化も進めながら、人々の心にふれるようなロボットを開発していきたい」と抱負を話している。

小松製作所・企業広告産業用ロボットがひょうきんダンス(1990年5月25日、朝日新聞)

小松製作所の産業用ロボット「RAL-20」

通称ラルちゃん

新しいCMアイドルが登場した。外見はきわめて無骨だが、CMでは全く意外なひょうきんぶりを見せている。意表を突く大きな落差で、はじけるようなオカシサを生み出した。それは、通称ラルちゃん。小松製作所の産業用ロボット「RAL-20」だ。

ラルちゃんのダンス
ラッキィ池田の振り付け

手に扇子を持ったラルちゃん。「第二次産業音頭」に合わせてラッキィ池田の振り付けで踊っている。その動きはユーモラスでかわいらしく、何とも言えない愛きょうがある。ちょうちんが下がっているだけの簡潔な背景も、ラルちゃんのダンスを強調していて効果的だ。

産業用ロボットの動きがかわいい
博報堂のCMディレクター

博報堂の家田利一ディレクターは、「企画の準備で工場を見学しました。その時、初めて見た産業用ロボットの動きがかわいくて、非常に強く印象に残ったんです。だから、ありのままを見せるのが一番、とロボットに出てもらうことにしました」と言う。

コンピューターに動きをインプット
一番正確にダンス再現

池田がビデオカメラの前で実際に踊って見せ、それに基づいて小松製作所の技術者がコンピューターに動きをインプットした。撮影現場では、相手がロボットだけに池田も「今まで振り付けた人の中で、一番正確にやってくれると思います」と冗談を飛ばしながら楽しそうに踊っていた。

企画制作
博報堂とサットン・プレイス

企画制作は、博報堂とサットン・プレイス。

人間型ロボット「アシモ」がダンス(2004年2月29日、読売新聞)

立川高島屋開店10年記念で=多摩

ホンダの人間型ロボット「アシモ」が2004年2月28日、JR立川駅北口の立川高島屋に登場し、買い物客に愛嬌を振りまいた。

高島屋各店のイベントで活躍
ホンダとレンタル契約

アシモは2003年5月から、ホンダとレンタル契約を結んだ高島屋各店のイベントで活躍中。この日は立川高島屋の新店開店十年記念で招かれた。特設会場に二足歩行で現れたアシモ(身長1メートル20、体重52キロ)は、お辞儀をして「いらっしゃいませ」とあいさつ。得意のフラダンスを披露し大きな拍手を浴びた。

フラダンス披露
後ろ向きで退場

帰り際、司会者から「お客さんにお尻を向けるの」と怒られると、後ろ向きで退場し笑いを誘った。

東北大機械系フォーラム、ダンスロボット実演(2008年5月13日、日刊工業新聞)

東北大学機械系フォーラム2008

東北大学の機械系専攻や研究所
ロボットも人とダンスする時代-。東北大学の機械系専攻や研究所が構成する東北大学機械系(和田仁機械系長)が都内で開いた「東北大学機械系フォーラム2008」では、ロボット実演が来場者の目を引く“主役”を務めた。
レスキューロボットや月・惑星探査ローバー
ダンスロボット「MSダンスR」
本体と手足のように伸びた部分の無限軌道(クローラ)を使い不整地を自在に走るレスキューロボットや、自律性を持って自身の判断で障害物を避ける月・惑星探査ローバーなどがデモを披露。中でもダンスロボット「MSダンスR」の実演では、男性パートナーと息の合った優雅なダンスに来場者から歓心の声が上がった。
パネル展示やセミナーも開催
機械システムデザインコース、ナノメカニクスコース
ほかにも大学院の機械システムデザインコース、ナノメカニクスコースなど各学科の研究成果をパネル展示したり、新技術の成果をテーマにしたセミナーなども行われた。合計来場者は約2500人だった。